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にょろにょろ誕生秘話


 

 

バチ抜け用の定番プラグとして皆さんお馴染みのルアー『にょろにょろ』。このルアーが誕生したのは2002年。もう13年前となります。新しいルアーが次々と発売される中で、10年以上定番で居続けられるルアーは、実はそう多くはありません。

 

ジャクソンではすでに、ソルトミノーの人気商品として『アスリート』シリーズを持っておりましたので、にょろにょろの開発はアスリートの流れを汲んだ通常のシンキングペンシルとしてスタートしました。開発側へのお題としては、さほど難しくはありません。開発はスムースに進みました。しかし、サンプルが完成した段階で当時の社長(現相談役)から「つまらない」といった意見が。確かにつまらない。とは言え、アスリートのシンペンという枠では、それ以上にもそれ以下にもならないもの。根本的なところから変える必要がありました。

当時、私は開発と東京都内の営業を担当していました。仲の良いショップのオーナーとの会話の中で新商品の話に触れた時に、「別にお魚に拘ること無いんじゃないの」という何気ない一言が。私にとってこの一言は大きく、それまでの固定概念が崩れ、新たなアイデアがムクムクと湧いてきました。

当時はバチ抜けのシーズンというのはアングラーの中で認識はされておりましたが、魚は湧くが釣りにくい時期という認識でした。釣り方はバス用のストレートワームを使って釣るか、一部のアングラーがフローティングミノーを使って釣っている程度。しっかりとした釣り方自体が確立されておりません。そこで、コンセプトをバチ抜け用シンペンという全く新しいジャンルのものへと変更。形状もベイトフィッシュのシルエットからバチをイメージしたシルエットへと変えていきました。サンプルはもちろん一から作り直し。そして作り出したのが『にょろにょろ』です。にょろにょろという名前はスタッフがその動きを見て付けた名前。この脱力系の名前は、商品にピッタリの名前でした。

 

サンプルが出来上がった段階では社長の評価は上々。しかし、他のスタッフの評価は寂しいものでした。今まで馴染みの無い形状、ヌルヌルとしたゆるいアクションだったので無理もありません。その評価が一変したのが、年明けに問屋さんで行われる展示会。ショップの担当者からのにょろにょろの評価は高く、多くの注文が舞い込んできました。さらにフィッシングショーでも大きな話題となり注目の的に。宇宙人的な顔もかなりインパクトがあったようです。ひとつ運が良かったのは、この年にジャクソンのみではなく、他2社がバチ抜け用プラグを発表したこと。親しい雑誌編集者からは「申し合わせでもしたの?」と冗談を言われましたが、当然そんなことはありません。他からも似たコンセプトの商品が出たことで、アングラーの皆さんの意識が向いてくれ、受け入れやすい環境になったことは確かだと思います。

フィッシングショー後、工場はフル回転で生産。生産して初回ロットをリリースすると、ショップからもフィッシングショーでお話させて頂いた一般アングラーの方からも「もの凄く釣れる!」という嬉しい報告が多数聞かれる。注文の方も驚くほど増えてしまい、完全に工場のキャパをオーバー。当時、本社スタッフは18時に業務を終えると工場へ行き、連日生産を手伝っておりました。

 

今でもバチの時期が近づくと、工場では多くのにょろにょろが生産ラインを回っております。同年に出た2社の商品、そして後を追って出て来た数々の商品が消えて行く中、にょろにょろが10年以上に渡って残り続けたことは、その完成度の高さの実証でもあります。これからもずっと、春はにょろにょろが賑やかにしてくれることでしょう。



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